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2004年05月 第12冊
東直己「逆襲」

東直己(あずま・なおみ)  「逆襲」  光文社文庫

愛読している「日刊」メルマガに「なんでも読書」という書評メルマガがある。
同じ読書好きから見ても、日刊で書評メルマガを発行し続けるというのは偉業だ。
真に凄いのはその読書内容であり、ミステリ・歴史・文学とジャンルは縦横無尽。
書評は本を愛する人の眼差しを持ちつつ、時には辛辣。
辛口コメントも時には炸裂し、何でもかんでも褒め称えるものではない。


私は歴史ものが好きで、このジャンルばっかり近頃は読んでるが、上記メルマガを通して、
たまには全く違うジャンルも面白そうだな、と思い始めた。
海外作家が比較的多く、ハイスミスなども買ったが、まず最初に読み終えたのが本書。
「なん読」では「流れる砂」を絶賛されていたが、まずは短編集からと、本書「逆襲」を選んだ。

ハードボイルド小説と作品紹介には書いてあったが、ユーモラスな主人公が多い。
読み易いが趣向が凝ってるし、最後までどうなるのか予断を許さず、どんどん読みたくなる。
全8篇どれもが面白かったが、強いて一等をあげれば「人ごろし殺人事件」かな。
最初は熱烈なファンのような頭のおかしい主婦が、小松池教授の家へ押しかけて来ていると
読者を思い込ませるのだが...。
すっかり著者のテンポに嵌められてしまう好作品。

実は先日、東氏の本を2冊も買ってしまい、こりゃミステリも面白いな、
と思ってしまってます。

メルマガ「なんでも読書」
http://www.mag2.com/m/0000055049.htm(※現在休刊中です2010.05)






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