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2004年07月 第27冊
二ノ宮知子 「のだめカンタービレ」

二ノ宮知子  「のだめカンタービレ」  第1〜9巻(以下続刊)  講談社

【 マンガ 】

あんまりにも面白いので、マンガですけど今日のネタはこれ。

私はつくづく関西人でして、お笑いというか
ギャグというかオモロイもんが大好き。
ドラマは観なくとも、「水10」と「はねるのとびら」は
欠かさず堪能しております。
ドラマだって、「真珠夫人」みたいな悲喜劇は観てる。

AB型人間特有の、趣味趣向に分裂気味な面がありまして、
歴史・時代小説が大好きな反面、漫画も大好き。
もう読んで読んで読みまくってます。
漫画&読書と音楽って被らないのでワーグナーを聴きながら、
「おしゃれ手帳」(ヤングサンデー連載中)を味わう事も可能です。

数ヶ月前、N響に行った時のこと。
愛想の無いプログラムをくれるんだけど、
そこに珍しくもコマ割り漫画が1ページ使って載ってた。

「なにこれ?」

音楽ネタのギャグ漫画だったが、正直面白くなかった。
これが私と二ノ宮知子マンガとの出会いでした。あらら...。

2度目はタワーレコード渋谷店6階。
ここの突き当たりって音楽書籍コーナーになってまして、
ときたま面白そうな論評はないもんかチェックしている。
ところが、少女マンガが平積みされとる。

「んなな?」

なんで少女漫画なのに買おうと思ったんだろ?
おそらく、クラシック漫画が少ないって現状が大きい。
今やあらゆるジャンルの事象がマンガとなっているのに、
クラシック界のドロドロを暴き立てるような作品は出ていない。
「ブラックジャックによろしく」が医学界に敢然と立ち向かっておりますが、
ここらでワタクシが「ヘルベルトによろしく」でも書いてみせようかな。
あっ、このヘルベルトって所は、ヴィルヘルムでもセルジュでもレナード
でもエフゲニーでも何でもいいんですがネ。あんましこだわんないでね。

少ない上に、心に残っている漫画が...全く無いんだよな。
そもそも貴重なんですよ、クラシックをネタにして下さってるなんて。
そこで、面白ければもうけもん♪みたいなノリで買ってみました。
絵柄も好きだし。

wawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawawa

しっかしまぁ、腹が捩(よじ)れるほどオモロイです。
ちょっとアホすぎるヒロイン・のだめが巻き起こす音楽&ラブ・ストーリー。
でも細かい音楽ネタが随所に埋め込まれていて、
大学オケや音大で活躍した人はきっと共感する。
弊誌を読んで下さってる読者様ならモチですよ。

強引に云うなら「動物のお医者さん」、これも面白かったよなぁ、これの音楽学部版。
「動物」では、恋愛がナゼかタブーのようでしたが、
「のだめ」では、千秋先輩(男)への猛烈ラブ・アタックが満載です。
弊誌読者でも、数少ない女性読者レディーには、もうお馴染みかも知れませんね。

本書で感心した点は、音楽への思いが本質を突いていること。
我々が常々ぼやいている「魂の籠もった音楽」こそが、
音楽の本質であることを本書は大切にしています。
それを上段に構えて大仰に論ずるのでなく、ギャグとギャグの隙間や
残り香に、エッセンスとして伝えたい事を偲ばせておく。
心憎い作り方です。

のだめや私設オーケストラ「Sオケ」が取り上げる楽曲は「英雄」とか
ラフマニノフなんですが、ムチャ聴きたくなる流れに仕上がっている。
角云う私もベートーヴェンのスプリング・ソナタを久々に聴いちゃいましたもん。
私はほとんどマイナー楽曲ばかし紹介してますが、
こういう原点の音楽も描きようによっては聴きたくなるもんだよね。

さて、このマンガに欠けている「者」がひとつある。
やっぱ、クラシックと云えば我ら「OTAKU」でしょう。

忘れちゃ困りますぜ、知子センセ。

金のかかるクラシック界を支えているのは
スポンサーやお金持ちのミーハー貴夫人かも
しれないけれど、クラシック界を日々暑苦しく灼熱地獄に煮え滾(たぎ)らせているのは、
誰がなんと言おうと「OTAKU」です。

「OTAKU」なくしてクラシックはありえません。
サッカーだと、サポーターだとかフーリガンなんて云われて羨ましいけど、
クラシック界のオタクだって負けてませんぜ。
負けてないというより、もっと危ない奴等かもしんない...。

なのにナゼ出てこないの?
クラ・オタ「黒い三連星」とかが「きらり〜ん!」と、
のだめ原石を見抜いたりするってのはどうでしょうか?

もしくは指揮に悩んでいる千秋が、クラ・オタおっさん(42歳・公務員)に
「オモロないと芸術ちゃうで〜」なんて言われて、発奮するストーリーを夢想します。

全9巻一挙購入、今後の展開も大いに期待、デス。







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