2004年09月 第45冊
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綾辻行人 「殺人鬼」 新潮文庫
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「隊員さんって、こういうのも読むんだってー」
そんな非難の声が聞こえてきそうな、危ない本書です。
しかもこういう内容が面白かった、などと書いたらますます人間性を疑われそう。
でも、こういった背徳な残虐なストーリーって、怖いもの見たさで読んじゃうんだよねぇ。
ブックオフでたまたま題名に引かれて、
こういうのはどうかしらん?と手に取ったのが本書との出会い。
作者綾辻行人は人気ミステリ作家だそうですが、著者の作品は本書が始めて。
変な出会い方をしちまったなぁ。
あとがきでも著者は書いてらっしゃるように、人殺しとか残酷劇を
個人的には礼賛しているわけではありません、とのこと。
そりゃそうですよね。
人間の空想力は計り知れない物だし、空想を制限することこそ悲劇を生むんだとも思う。
だからこういった小説でお遊び(ガス抜き)するのも大事だと仰る。
こういったので感化されちゃう子供には、読ませちゃいけませんがぁね。
読むなと云われれば、読みたくなるのが、人情って奴なんですが...。