2004年11月 第56冊
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吉本ばなな 「哀しい予感」 角川文庫
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最近「よしもとばなな」と表記を変えられたそうですが、
くだんない事だなぁと思うのは私だけでしょうか。
女流作家開拓の一角として、鷺沢萌が思った以上にビンゴだったので、
前々から気になっていつつ今頃初めて読みます。
合いません。
山本文緒も鷺沢萌、ましてや宮部みゆきと、ことごとく上手くいってたのに
こうも相性が合わない文体も珍しいし、精神的な近親相姦や遊民的な暮らしなど、
気に食わないシチュエィションばっかり。
やっぱり主人公は普通にしっかりと働いていて、
若しくは悪戦苦闘しつつも学んだりしていて、
そんなありふれた生き方の中にも人それぞれの出来事が起こって...。
主人公は学生らしいのですが、ガッコへも行かず、
パパはお医者様で、ママはやさしくて、
そんな何一つ不自由のない暮らしなのに
叔母の家へ家出する所から小説は始まります。
もぅこの段階で、この本破いたろか?と思いましたが、
私は温厚なので最後まで読みました。
文体が読み易く、薄っぺらい文庫本なので一日と掛かりませんでした。
よしもとばななの他の本で傑作があるんでしたら、是非教えてください。
読んでみます(文庫本に限る)。