2004年12月 第66冊
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澤田ふじ子 『京都 知恵に生きる』 中公文庫
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私(隊員)は京都出身でして、京都についてアレコレ書いてんにゃろなぁ、
と独り合点して読み始めた一冊。
しかし実際は全然ちゃいます。
そういった期待で読んではいけなかったし、ずるい書名です。
江戸時代のご隠居・神沢杜口(かんざわとこう)の「翁草」全二百巻から
想を得て随筆を書くんだ、と筆者は意気込んで書き始めますが、
次第次第に神沢杜口はどこへやら。
一介の小うるさいおばさんの小言集となってゆきます。
澤田ふじ子の「公事宿事件書留帳 」シリーズを第七巻まで買い込んでいるので、
本書は今更ながら品定め的に読んでみたのですが、少々げんなり。
現在、平岩弓枝の「お宿かわせみ」第5巻を読んでいるのですが、
時代物の女流は、私には合わないのかも。
合わないのかも、と思いつつ粘って読み続けるのが私の読み方。
詰まらん、と思いつつ読んでいても、そのうち良い事もあるさ。
京都。
もう随分訪ねていない。
みんな、どうしてるかなぁ。