2005年06月 第82冊
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山田悠介 『リアル鬼ごっこ』 幻冬舎文庫
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最近、ミーハー路線に手を出している隊員です...。
自分の欲する分野もいいけど、多くの人が手を出している作品にも、
何らかの旨味があるのだろうと思えてきた。
昨夜は目白で「四日間の奇蹟」を衝動買いしちゃったしな。
本書もそんなベストセラーとなった一書。
今から遥か未来、日本は王国となっていて、馬鹿な王様が統治している。
ところがこの王様の苗字は「山田」。
尊貴なる王の苗字が「山田」というありふれた苗字とは、
如何とも我慢がならない。
そこで王様は一週間「鬼ごっこ」をして、
国中の「山田」をひっ捕らえようと発令すると...。
設定自体は面白いです。
全国の山田さんや鈴木さんは、どうしてこうも自分たちの苗字の人間が
多いものかと思われた事がおありでしょう。
(ちなみに隊員はつまんない漢字の組み合わせで出来た苗字ですが、
今までに一度も同姓の人と身近になった事がないです)
私は日本史が大好きなので、苗字がどんどん増えていく過程を知っていますが、
明治時代になって法制化されたことによって苗字を
勝手に変更できないようになりました。
しかしこうも同姓の人が多い場合は、そこそこの理由があるのなら
苗字の多い人の変更を認めてはどうでしょう?
たとえば。
本年の同姓トップ・ワンが「佐藤」さんだったとする。
すると、その年は「佐藤」さんだけは、苗字の変更が可能となるのです。
勿論変えたくない人はそのままで良い。
しかし、そもそも「佐藤」とは佐渡の藤原家が略して「佐藤」と
名乗ったケースが多いそうな。
そこで、今、東京(武蔵)に住んでいる佐藤さんは「武蔵の佐藤」略して
「武藤」に変える、といった風に理由が正当なら変更OKとする。
そうすると全国で佐藤さんが減るだろうから、来年は鈴木さん...。
というのはどうでしょうか。
絶対無理な話なんだろうなぁ。