2005年06月 第86冊
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平岩弓枝 『御宿かわせみ6』 文春文庫
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メルマガ第2号にして、中途半端なシリーズもの第6巻です。
現在、私はこの「御宿かわせみ」シリーズと、「鬼平犯科帳」シリーズを
同時並行。
「鬼平」は第1巻から文句なしの面白さですが、
この「かわせみ」は少しづつ面白くなってきている。
当初の数冊は余りの退屈さにどうしてこれが大長編に伸し上がっているの?
と不思議だった。
しかしまぁ、よくぞこの第6巻まで読み進めたもの、と
忍耐が大きな実を結び始めた感がする。
でも、ようやく味わいが出てきて、辛抱強く読み進めてきてエガッタァと思う。
本題が「狐の嫁入り」なんだが、くだらないトリック。
まさか自分でも推理してしまう初歩的なオチじゃぁあるめぇと思ってたら、
やっぱりそれがオチ。
それを登場人物たち皆が大仰に驚いている。
まったく目出度い世界だ。
しかしジワリジワリとこのお目出度い世界に漬かり始めている。
なぜだか読んでしまうシリーズなんだな。