2005年09月 第113冊
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大崎善生 『パイロットフィッシュ』 角川文庫
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2001年に単行本化された、純文学な恋愛小説。
最近人気のある人なようなので、書店でも簡単に見つけられる本です。
いつもいつも時代の流れに逆らったような読書をしてるんで、
たまにはハヤリの本も読んでみようと採り上げた。
どういうのが吉川英治文学新人賞になるのかも興味あったし。
感想としては、まぁまぁかな。
こういったものの粗筋を書くと、実につまんなく映ってしまうのだが、
中年の雑誌編集者の大学時代の恋人と再会する経緯が話の中心。
パイロットフィッシュとは熱帯魚の名前なのだが、著者が好きなようで、
熱帯魚の薀蓄が散りばめられている。
いやなパターンだ。
ふぅん、といった風にサクサク読めて、そうなのかぁ、
と思って終わりだった。
文は洗練されて上手いけど、どうなのかなぁ。