2005年10月 第128冊
-
新潮45編集部編 『殺ったのはおまえだ』 新潮文庫
-
ノンフィクション殺人事件シリーズ第2集。
今回は9事件。
あまりにも有名な池田小事件から始まります。
本書で最も心に残ったのは「池袋通り魔連続殺傷事件」。
私は池袋によく行くので、事件のあった場所が手に取るように分かる。
東急ハンズの前なんて、新宿ねぎし池袋店が出来たから、
尚更のことチョイチョイ寄ってるんです。
それなのにこんな事件には出く合わさず、たまたま買い物に来た人たちが
事件に巻き込まれるんですから、人生なんて紙一重。
前回の第1集と今回の第2集を読んで感じたことは、
どちらも遜色が無いほど上手い文章を書くライター群。
これだけ読ませるルポを書くのに、まだまだ無名なんだから、
売文稼業ってのは層が厚いんだなぁ。
そして合計22事件も読んだわけだが、厭きが来ない。
ウンザリするような事件ばかりなのだが、切り口が巧妙で、
一つ一つの事件への眼差しが違うのが、マンネリ化を打破している。
正直、第2集は胃もたれするかなと思ったが、全然読めた。
すいすい読んでしまう自分が怖くなったくらいに。
ということで、第3・4集も買ってあるんですが、
しばらく時間を置いて読もうと思います。
こういうのばっかり読んでると、なんか自分が変わってしまいそうで、
駄目なんです。