2006年01月 第151冊
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奥田英朗 『マドンナ』 講談社文庫
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久々の新刊本です。
しかし文庫本、かつ古本にて入手です。
12月に書店で並んだと思うので、読んで速攻で古本売却した人がいるんだね。
そのお陰で、半値以下で同書を読めた私がいるのだけど。
こう考えると、古本って罪だなぁ。
私のこのメルマガを読んで、どれだけの人が実際「その本読んでみたい」
と思うのか怪しいが、一人でもそう思ってもらえたら幸いです。
また、読もうと思ってたけど、読むの止めよう、読んでなくて良かった、
と思ってる人もいるんだろうなぁ。
さて、本書ですが、これは微妙な感想ですなぁ。
奥田英朗にしては、イマイチなのだ。
これが新人の作品なら「要チェック!」な気分なのだが、
奥田作品にしては期待が大きすぎて、あれれ?といった感じ。
決して駄作では無い。
でも、傑作でも無い...。
かと言って、短編5作が323ページに纏められてるので、
読み易いことはこの上ない。
話題の奥田作品、単行本は高いし嵩む、安い文庫本で
新作を読みたい、という人には打ってつけ。
奥田英朗を読んだこと無い人なら、きっと楽しめるだろう。
特に中年サラリーマンの男性諸君。
我々のフとした日常が、ツツツと非日常に描かれてゆく。
この人はかなりサラリーマンを判っている。