2006年04月 第171冊
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唐沢俊一 『ダメな人のための名言集』 幻灯舎文庫
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雑学王唐沢氏の名言集。
名言集と言っても、有名な人のありがたぁいお言葉でなく、「のび太」が
漫画で語った言葉があれば、「アンネの日記」原稿を最初に読んだ出版社の
編集者が語った逸話など、ジャンルは全く広い。
いくつも採り上げるとこの本を抜粋してしまう事になるので、
上記二つの名言を紹介しよう。
・のび太
「もう少しうまくなってから練習したほうが・・・」
いかにものび太が言いそうな迷言ですよね。
だけど誰でも無意識に持っている気持ちじゃないでしょうか。
・「アンネの日記」原稿を最初に読んだ出版社の編集者の言葉
「この少女は、作品を単なる好奇心以上のレベルに高めるための、
特別な観察力や感受性に欠けているように思われます」
人の感想は千差万別なんでしょうが、全くの先入観ナシであの名作を読めば、
世間と正反対の批評をする人も出てくるという珍現象。
この編集者の批評をただバカだなぁと笑っててもいいのか。
結果を知っているから我々は笑えるんだけど、評価が定まっていない時は
何が正しいだなんてことは誰にも解らないんですよね。
まぁ、評価が定まっていても、その評価はいつの日か覆るかもしれませんし...。
唐沢氏の本としては、今一。