2006年05月 第178冊
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平岩弓枝 『御宿かわせみ9』 文春文庫
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特に変化なし、そんな一巻です。
次から次へと事件が起こる不思議な御宿なんですが、
主人公東吾があっちこっち顔を突っ込むからそうなるんでしょうが、
ここまで事件がおこるんですからもう苦笑して読むしか無い。
第九巻まで読んで思うんですが、東吾とその仲間たちは
もう何度も重複して登場してくるから親近感は湧く。
ただし、敵役や事件を起こした人物たちの再登場が少ない。
この後、続巻で出てくるのかな?
折角事件も解決し、場合によっては主人公たちに礼を言い言い去ってゆく
お騒がせ人物たちを、放っておく手はないでしょう。
この「御宿かわせみ」シリーズは、毎回別に表題がついておりまして
今回は「一両二分の女」。
んむ?といった題なワケですが、これは数人の旦那衆が
一人の女を一両二分ずつ出しあって囲おうって話。
一人一人は一両二分でも数人集まればそこそこになるワケだけど、
ケチな話。まぁそんなチンケなことをしてるもんだから、
旦那衆は一人消え二人消え...。
なんでかなぁ、またまた東吾が出てくる。