2008年05月 第276冊
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桐生操 「迷宮への招待 世界史15の謎」 徳間文庫
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世界史の残酷な話に強い、桐生操。
この人(達)って、2人だって知ってました?
藤子不二雄みたいな状態です。
結論としては、面白い。
有名な話も混じってますが、全体としては知らない話や、
新しい新説を意欲的に取り組み、大変良く出来た本です。
商業ベースに乗って、オドロオドロしい題名が多い著作ですが、
知識・考察も十分であり、知的好奇心が満たされます。
「ナポレオン暗殺事件」「フランス鉄仮面事件」
「シェイクスピア真贋事件」「ルイ17世生存事件」
「アナスタシア変死事件」「カスパール・ハウザー事件」
「エイザベス1世とダドリー夫人変死事件」「ジョン・レノン暗殺事件」
「ケネディ大統領暗殺事件」「リンカーン暗殺事件」
「モーツァルト変死事件」「ルートヴィヒ2世変死事件」
「マイヤリンク事件」「ヨハン大公失踪事件」「メンゲレの変死発掘事件」
ナポレオンやリンカーン、ケネディ大統領などの暗殺事件は有名ですが、
単なる事件紹介では終わりません。
様々な推測や新説紹介が豊富だし、何より著者が
とことんこういう話が好きなのが伝わってきます。
欧州では有名らしいカスパール・ハウザーや、
音楽ファンには常識なモーツァルトやルートヴィヒ2世も新説が面白く、
世界史に詳しい人さへ読ませます。
惜しむらくは、文庫廃版のようです。
古本屋ならそこそこあるし、アマゾンなども入手可能。
歴史好きなら、読んで損はナッシングー!