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2008年08月 第288冊
井田博  「日本プラモデル興亡史」  文春文庫

井田博  「日本プラモデル興亡史」  文春文庫

子供の頃プラモデルを作ったお父さん!これは面白いでっせ。

文春文庫は編集者にプラモ好きがいるのか、プラモデル関連の
文庫本がいくつか発行されてます。
今でこそ子供たちのおもちゃの主流はテレビ・ゲームですが、
ファミコンが登場するまではおもちゃの王者はプラモデルでした。

かく言うわたしも、プラモデルは中学生までハマりまして、
ガンプラ(ガンダム・プラモデル)やミリタリー(戦車)とか
戦闘機や戦艦を作ったものです。
この本を読んで、早速またまた作りたくなっているくらいですもん。

本書の著者は筋金入りのプラモと共に歩んだ第一人者。
プラモデルが世に流布されまで日本で中心だった模型飛行機を
少年時代から始まって、戦後のプラモをプラモデル屋店主として。

更には趣味が高じて「モデル・アート」というプラモ雑誌の社主にまでなって、
プラモ文化を形成した生き字引みたいなおっさんです。
ちなみに「モデル・アート」は格好良い雑誌で、あの雑誌を
この人が作り始めたのかと知り、感無量です。

私のプラモ人生はガンプラに始まったのは先ほど書きましたが、
あれは小学生4年生頃の事でした。
「めちゃんこ格好ええプラモがある」という言葉でガンプラを知り、
それからはガンプラを探す毎日でした。
とにかく、どの店に行っても、ガンプラが発売速攻で売り切れ。

ガンプラを探し求めて、自転車で行ける限りのプラモ屋を探しました。
「ガンダム」と「シャアザク」はちょいちょいあるんですが、
そんな主役級には興味がない。
量産型ザクとか旧ザクがお目当てなのに、最盛期はどんだけ探しても
見つからなかった。

いつしかガンプラでプラモの面白さを知った流れで、戦車や戦艦などに
関心は移って行ったんですが、ガンプラがプラモ界に果たした役割は
大きかったと思います。

その辺のことが小さくしか書かれていない点は、本書の不満なところ。
しかしプラモ界の倒産の裏話や、プラモ・メーカーの栄枯必衰などが、
実に分かりやすく興味深く描かれています。
ご老人が掛かれた文章なのに、読み易さや面白さには、実に感服します。

雑誌を手掛けていらっしゃったんですもんね、面白いの当然ですよね。
プラモをやった人なら、これはハズレません。






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