2008年08月 第292冊
-
佐木隆三 「殺人百科」 文春文庫
-
本を読むのが趣味ですが、本を買うのが趣味といった方が勝っている。
必死に読んでいるんですが、本を物色して買うのが大好き。
未読本は千冊を越えてそうだから、さすがに困ってきた。
そんなわけで、買ったばかりの本は最後尾に回して、
昔に買った本から読みかかる。
だけど、今買ったばかりの本こそ、今読みたいんだよね。
読みたいからこそ、買ったわけでもあるし・・・。
今回の「殺人百科」は買ったばかりなのに手を出してしまった一冊。
と云っても、1981年初版、1974年あたりの殺人事件を週刊誌に
ルポルタージュとして連載していたもの。
こうやって三十年以上前の殺人事件を羅列されて読んでゆくと、
何も人殺しは最近急に増えたわけではないんだなぁ、と感心してしまう。
昔からいつの時代も、人は人を殺しているんだなぁ、と。
とは云っても、昔は少しのんびりしていた。
現在のように複雑に込み入った計画殺人は少ないし、
少年法を逆手に取ってまで利用している計画殺人も少ない。
ただし残虐非道な事件は、今も昔も同じ。
昔っから、根っからの殺戮者というのは現れて、
よくまぁこれだけの人をあちこちで、と飛んでもない鬼がいる。
全十四話、約三百ページ。
途中、殺人事件の話ばかりなのでうんざりしてくる。