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2010年09月 第403冊
ラズウェル細木  「酒のほそ道」  日本文芸社ラズウェル細木  「酒のほそ道」  日本文芸社ラズウェル細木  「酒のほそ道」  日本文芸社ラズウェル細木  「酒のほそ道」  日本文芸社

ラズウェル細木  「酒のほそ道」  日本文芸社

みなさん、酒は好きですか?
私は酒は少々ながら、居酒屋の肴が大好き。
チェーン店でなく、駅前で古くからやってる一品3〜4百円の居酒屋がいい。

本書のメインはやっぱり酒の旨さなんですが、日本酒や焼酎の銘柄や
蔵元探訪に走るでなく、酒とともに味わう季節の料理を主眼としている。

気安い喫茶店などで見かける「週刊漫画ゴラク」に連載中でして、
「ザ・シェフ」や「クロカン」「喰いしん坊!」等が連載されてました。
現在連載中で人気なのは、「江戸前の旬」「ミナミの帝王」など。
いわゆるオッサンが読んでる漫画なんですが、この雑誌に4〜6ページ
という短いエッセイ風飲食漫画が挟まっている、それが「酒のほそ道」
なんです。

2010年6月に第27巻が発売され、私は今、第12巻まで読んだとこですが、
登場人物たちの人間関係はほとんど変化無く、ここで感想を書いても
大差ないと思います。

主人公岩間宗達はサラリーマンの29歳、とにかくアフターファイブの酒が
大好きで、ほとんど夜の飲み食いや、悪友3人たちとの休みの飲み食いが
描かれます。

しかしそんな主人公にも気になる女性が頻繁と登場します。
一人は会社の後輩女性かすみちゃん。
すっきりした顔立ちに大きな瞳、髪は短く纏め上げており、宗達に対して
まんざらでもない描写が何度も描かれてるんですが、宗達は飲食にしか
目が無く、二人の仲は一向に進展しません。
それでいて休日に二人で水上バスに乗ったり、ハイキングしたりする仲
なのですが、主眼は行く先々での飲食。

もう一人は取引先のお嬢さん麗ちゃん(女子大生)。
宗達と気が合ったのか、かすみちゃん7割、麗ちゃん3割といった登場
なんですが、この麗ちゃんもかわいらしく、これほど楽しい独身ライフは
無いでしょう。
ただし、飲み食いしているだけなんですが。

第1巻から一向にスタンスは変わらず、うまい肴、旨い酒をひたすら
楽しんだりズッコケたり。

二人の女性との進展がいつも気になるんですが、結局読んで思うことは、
自分も飲み食いに行きたいっ!この漫画を参考に料理を作ったことも
多々あります。

湯通しした厚揚げに味噌和えの葱をたっぷり詰め込んで
オーブントースターで焼くとか、餃子の皮に葱和えの納豆を
包んだ納豆餃子など、いわゆる居酒屋料理。

でも、ひと手間かかった料理はどこの居酒屋にあるわけでもなく、
あっても値段がそこそこする。自分で作ってしまえば安くて済むし、
日本酒やビールと料金気にせず呑められる。

私は焼き鳥屋に行っても、焼き鳥よりサイドメニューが充実してるほうが
好きなんで、本書の主人公とはほんと気が合う。

彼がどっちかの女性とくっついてしまえば、こういった居酒屋日参ライフ
は終わるでしょうから、いついつまでも不均衡な独身29歳が続くことで、
この漫画はずるずる続いてゆくんでしょう。
読めば必ず呑んで喰いたくなる、ほんと不思議な漫画です。






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