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2011年11月 第487冊
綱淵謙錠  「歴史の顔」  文春文庫

綱淵謙錠  「歴史の顔」  文春文庫

解説に第六随筆集とありまして、著者お得意の歴史エッセイ第6集。

中央公論社の編集者として長谷川伸・子母沢寛・海音寺潮五郎らと
携わり、作家としても「越後太平記」「斬」など多数の作品を残している。

著者の作品は本書で4冊目なのだが、しっかりとした歴史知識、
編集者として鍛えた読みやすくあるも重厚な文体、何よりも
着眼点や掘り下げる方向性が面白く、歴史好きには美味しい話が多い。

本書では17の作品から成っている。

戦国武士の実像、
大名生活、
大名コレクション、
京都所司代、
幕末薩摩の三代記、
信玄三方ヶ原、
本能寺考察、
上野介側からの検証、
天誅組・天狗党・奇兵隊・新撰組・彰義隊・白虎隊、
二本松城、
増上寺、
中山道、
会津、
小栗美作、
榎本武揚、
西郷と竜馬、
和宮と天障院。


戦国期から幕末がほとんどだが、
天誅組や天狗党まで含めた話は珍しい。

西郷や竜馬は単体でも十分語りつくせない偉人だが、
彼らの関係を中心に考察してみる発想も面白い。







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