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2012年03月 第500冊
高島俊男「明治タレント教授」文春文庫
高島俊男  「明治タレント教授」  文春文庫

週刊文春で連載されていた「お言葉ですが・・・」第3巻。
あの著者にしては、対応がかなり丸くなっています。

まず、著者が週刊誌連載で、思ったことを発表する。
すると週刊誌読者が、投書してきます。
間違い指摘や意見・異論など。

もしくは、著者がココまでは調べてみてハッキリしたが、
それ以前のことを、どなたかご存知でしょうか?
なんて尋ねたりする。

すると、勇んで投書する強者が多いんですね。
世の中、上には上がいるもんです。
在野の読者は、連載記事を楽しく読んでいるほど、
参加したいのでしょうな。

シリーズ最初の頃、著者はかなり挑戦的に対峙していました。
しかし、巻を追うごとに読者投書に、柔軟な姿勢を見せ始め、
本巻では書籍化にあたり、更に補足補記している記事もあるくらい。

もともと学者ですから、気になった事象には
トコトン追求して行ったり、様々な発見を
体系化するのが好きなんですね。

また、その広がりを読むのが、
読者は、なんとも知識欲を満たしてくれる。

さて、題名「明治タレント教授」。
私は、てっきり栗本慎一郎のことかと思って読み始めると、
そうじゃありません。

明治時代の東京帝国大学の和田垣謙三教授のことで、
明治から大正にかけて、全国的に人気のあった教授だったそうな。

まぁ、こんな感じで、意表をつくような話や、言葉の意味とか、
よくもまぁそんな事まで知ってるなぁと感心する話が、
本巻でも満載です。






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