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2012年04月 第505冊
佐藤百合「経済大国インドネシア」中公新書
佐藤百合  「経済大国インドネシア」  中公新書

中公新書の「物語〜歴史シリーズ」を愛読しているが、
たまにはナウな国勢も読んでみようと本書を選んだ。

私にしては珍しいほぼ新刊で、2011年12月初刊。

BRICs(ブラジル、ロシア、インド、チャイナ、南アフリカ)が
新興国と持て囃されて久しいが、次にくる国はどこだろう。

実は、BRICsという言葉が使われた頃、
このインドネシアも含まれる可能性があったとか。
BRIICsという名称で。

ところがスマトラ島沖大地震で大打撃を蒙り、
それどころではなくなった。

インドネシアは近年民主化され、これから!という2004年に大地震。
ようやくその傷も回復し、今度こそこれから!というのが今の時期。
さて、どうなるのか楽しみなところ。

人口は2億人を超え世界第4位、何よりも年代構成が魅力的で、
労働人口比率が高く働き盛りがいっぱい。高齢化が進む日本とは大違い。

資源が豊富で、鉱物や石油ガスが採れるのは羨ましい。
だけど問題もあって、1万8千余の島々からなる島嶼国家のため、
インフラ(水道や電気ガス)整備が大変。

多民族国家でもあり、宗教も絡んでくる。
独立運動が盛んだった事もあり、今後の成長過程で
貧富の差や地域格差が出たら不満は燻るだろう。

そうは言っても、いよいよ上り調子か?といった期待感は高く、
先行き厳しい日本と比べると夢がいっぱいだ。

著者は日本貿易振興機構アジア経済研究所地域研究センター次長。
学者ではないが、長年インドネシアを研究されているようで、
本書内容も「ザ・レポート」といった堅さ。まったく、読み易くない。

インドネシアの事が知りたかったので最後まで読んだが、
ガチガチのレポート約250ページを読み切るのは大変だった。






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