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2014年5月 第645冊
瀬田季茂 「科学捜査の事件簿」 中公新書
瀬田季茂 「科学捜査の事件簿」 中公新書

堅苦しい文章ではあるが、内容が面白い!
2001年初版のため、最近話題となったDNA鑑定の
ミスなどは網羅されていない。

20世紀までの科学捜査についてなら、概略が解って良書。
アマゾン感想は唯一1つで、しかも星2つ。
この感想には首を傾げる。

「指紋鑑定」「銃器鑑定」「「筆跡鑑定」「死体復元」
「DNA型鑑定」「毒物鑑定」といった鑑定手法と、
なぜ、その鑑定法が確立されていったのかを、
実際に起こった事件経緯を紹介しながら説明してくれている。

古くは、1894年発生した「ドレフュス大尉事件」。
パリ駐在ドイツ大使館の屑籠から暗号文書が発見された。
人種差別も絡みながら、冤罪を晴らすべく筆跡鑑定が進化してゆく。

なんせ2001年初版ですし、今までの鑑定法を凌駕すると思われたDNA。

現在では未完成だったDNA鑑定の恐ろしさを知るゆえ、
当時のDNAへの熱い期待が伝わってきて、DNA全能感が不気味です。

また、和歌山カレー事件が話題となった頃のようで、
毒殺事件についても、詳しく書かれています。







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