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2014年9月 第662冊
北原尚彦 「古本買いまくり漫遊記」 本の雑誌社
北原尚彦 「古本買いまくり漫遊記」 本の雑誌社

2001〜2008年にかけて書かれ、2009年初版の本。

現在2014年は初版から、たったの5年しか経っていませんが、
本書で登場した古本屋の、いくつもが閉店しています。

本離れ・読書離れ、スマホ人気に出版不況。

古書古本は、ネット検索で買った方が簡単で手っ取り早い。
しかし、本屋や古本屋で自分が想像もしていなかったような書名を
見つけた時の興奮。

こんなことについて書いてある本が、本当にあるのかという疑惑。
漠然と空想していたストーリーの具現化。

そういった出会いが現実にあるのに、本屋はどんどん減っています。

たとえば、群馬県高崎市。
私自身数年前、車で高崎・前橋・桐生・大田とブックオフを巡回しました。

その頃は高崎市内に5ヶ店もあった。
ところが現在、高崎市内のブックオフは1ヶ店のみ。
発行中の本ならネット購入が出来ますが、廃版になれば探すしかない。

ネットで見つけても高い場合が多いですし、それらはあくまで
「書名が判明している本」のみ。

自分が漠然と欲求している本まで、ネットはズラリと並べてくれません。
ネットの「こんな本もいかがですか」機能で、感心した例が少ない。


本書では古本屋を徒歩で、自転車で、車で漫遊してゆきます。

埼玉県所沢市、同越谷市、山梨県甲府市、茨城県笠間市〜つくば市、
群馬県四万温泉〜前橋市、新潟県長岡市〜新潟市、岡山県岡山市、札幌市、
マレーシア・ランカウイ島、サイパン、ベルギー、オランダ、
英国ロンドン・ヘイオンワイ。

著者がシャーロック・ホームズ・ファンのため海外遠征も決行してます。

関東一円の動きは私と大体同じだったので、微笑ましく読みました。
この本だって、古本ファンには面白くて仕方ないはずですが、
一体、どれほどの古本ファンが本書の存在を知っているだろう?

世界にはまだまだ知らない、面白い本がタンマリありそうです。







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