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2012年01月 第494冊
童門冬二  「真説赤穂銘々伝」  平凡社新書

童門冬二  「真説赤穂銘々伝」  平凡社新書

毎年12月になると、忠臣蔵モノを読んでます。

本書も、12月上旬に読みました。
2011年は小説でなく、新書、伝記モノを選びました。

今までも童門冬二は、数冊読みましたが、
彼の作品点数って、膨大にあるんですよね。

長年、都庁に勤め、室長・局長まで
伸し上がった公務員の星みたいな人ですが、
五十過ぎで退職し、作家活動に専念してます。

童門冬二と言えば、と誰もが知る名作はありませんが、
本屋の歴史コーナーを、物色して御覧なさい。

あるわあるわ、童門冬二の文庫本は
山のように散らばっています。

その多くがニッチ狙いで、誰もが書かないような
マイナーな偉人を、採り上げているのが好ましい。

本書は忠臣蔵を、堂々とメインに取り組んでいますが、
有名な大石内蔵助や吉良上野介と絞らず、赤穂義士47士はじめ、
大石の家族や忠臣蔵の脱落者まで、ページを割いてます。

新書で279ページは厚いですが、五十人以上のエピソードを
盛り込んでますから、情報パンパンです。

しかもマイナーな人ほど、珍しいエピソードを
探したがる著者のやる気が冴えていて、多くの駒が
積み重なって成し遂げた討入りの偉業が、よく伝わります。

「真説」とあるのは、巷説で言われている
多くの偽エピソードを否定・解説しているためです。

ドラマティックな、偽エピソードを
あっさりブッタ斬っているのは、
寂しいですが、真実の義士の姿を伝えよう、
というコンセプトがあります。






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