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2013年10月 第613冊
歴史読本特別増刊 「逆転日本史シミュレーション」 新人物往来社
歴史読本特別増刊 「逆転日本史シミュレーション」 新人物往来社

1993年(平成5年)2月刊行の「歴史読本」増刊号。

歴史雑誌各社は十年に一回のペースで、こういった「歴史イフ」増刊を
出しており、こういった雑誌を6冊ほど買い貯めてある。

三百ページほどで、かつ、ページ二段とボリューム満点。
文庫にすれば、四百ページ以上はあるだろう。

・後藤敦「鈴木重秀(雑賀衆)天下を取る!」
・豊田有恒「聖徳天皇誕生!」
・光瀬龍「大友皇子、新近江朝樹立」
・堀和久「生ける秀衡、鎌倉を欺く」
・羽村滋「護良親王、尊氏を討つ」
・千坂精一「謙信、信玄をやぶる!」
・鈴木旭「秀吉不在の天王山」
・童門冬二「信長、中華皇帝をめざす」
・檜山良昭「小早川、東軍に寝返らず」
・新宮正春「異国貿易独占を狙う」
・佐藤雅美「藩が崩壊する!?」
・百瀬明治「龍馬、蘇生す!」
・加来耕三「彰義隊、官軍となる!」
・志茂田景樹「西郷、九州全土制圧!」
・岡本好古「第二次ミッドウェイ海戦」
・静霞薫「蝦夷共和国」(漫画:子安啓吾)

私の大好きな檜山良昭が関ヶ原を採り上げているし、
豊田、光瀬、童門、佐藤、百瀬、加来、志茂田、岡本と
今となっては、豪華すぎる作家陣だ。

大方の書き方は、まず史実どおり書く。
残念無念ながら龍馬は暗殺され、西軍が敗退したと史実を述べる。

そこから、「もし」龍馬が死ななかったとしたら、
とイフを書き進めてゆく。正史を認識し、イフを仮想する。

それで、チャンチャンと終わらないのがいい。

関ヶ原で勝った石田三成は、そのご西軍諸将を
纏め続けられたのだろうか。家康が関東に籠もって、
西軍諸将の切り崩し攻略を、行っていったのではないか?
など、短いページの中でよく纏められ、空想は広がってゆく。

古本屋でしか手に入らないが、こういった増刊号は
是非、手に取ってもらいたい。

もしくは、今読んでもちっとも陳腐化してないのだから、
文庫化できないものだろうか。







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