2014年3月 第636冊
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福田誠 「戦略潜水戦艦、ニューヨーク攻撃!」 実業之日本社
同著「潜水戦艦ニューヨーク奇襲作戦」を楽しく読んだので、
姉妹書である本書も読んだ次第。本書が2007年初版、
上記NY奇襲作戦が2009年初版なので、本書の方が前半となります。
ただし、どちらを前後に読んでも問題なし。
ほとんど独立した話となっています。
題名は「ニューヨーク攻撃!」ですが、NY攻撃しません。
真珠湾、西海岸、南太平洋といった辺りが本書の登場エリアです。
NY攻撃を目標に書き出したが、そこにまでは至らず
ページ数が、尽きてしまったのでしょう。
そして、次回作「NY奇襲作戦」にて念願のNY攻撃に至る、というわけです。
いっそ、本書は「西海岸攻撃」とでもしておいたら良かったのに。
大型潜水艦に大和級の主砲を搭載。
敵艦射程距離で急浮上し、巨砲で攻撃。
漫画みたいな攻撃法方です。
そもそも潜水艦に備わった艦砲は、水平維持が難しいはずです。
巨砲発射によって艦は大きく上下しますから、焦点維持も難しい。
もちろん、新開発の何とか機構でそのへんもクリアと言いたいんでしょうが、
夢のような話ですね。
これだったら、艦上爆撃機を十機ほど積める大型潜水母艦を十艦つくって、
西海岸のドッグや石油基地を、空爆した方が効果がありそう。
まあ、なにわともあれ、楽しんで読めました。
こういったイフものはそれが一番大事。