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2004年08月 第33冊
白石一郎  「長崎ぎやまん波止場」

白石一郎  「長崎ぎやまん波止場」  文春文庫

百ページほどの中篇3編からなる長崎を舞台にした捕物帳。
捕物帳といえば、銭形平次で代表されるように江戸が舞台と相場が
決まってますが、考えてみれば全国どこでだって捕物はあったはず。
澤田ふじ子が京都を舞台にしているように、これからは地方都市での
捕物帳が人気になるかも知れない。

第1編は正直つまらなく、「あれれ」と思って読んでいたが、
第2編ではキリシタン物で攻めてきて、むむむ!
第3編では、旧家のオドロオドロしい悲話に主人公の亡き父が
なした仕事に胸が熱くなった。
尻上がりに連作は面白くなっており、この続編はあるんかいな?と気になった。
第1編に惑わされる事なく、最後まで読み切る覚悟で本書に手を出して頂きたい。






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