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2006年01月 第150冊
永岡慶之助『会津藩始末記』

永岡慶之助  『会津藩始末記』  中公文庫

思いっきり会津贔屓の、会津大応援な一冊。
会津はかわいそう、会津は嵌められた、会津は悪く無い!といった
著者の想いが行間から滲み出まくっていて、読んでいてつらかったよ。

幕末維新期の会津藩は、京都守護職や新撰組預かり、果ては白虎隊など、
悲劇不運の連続で実にドラマチック。

本書の題名に「始末記」副題には「敗者の明治維新」とあるので、
てっきり明治維新後の会津藩の艱難辛苦が綴られていると思い読み始めた。

ところが本書では、松平容保の京都守護職就任から始まり、
会津包囲網戦までがほとんどで、その後のことは後日談程度にしか書かれていない。
ここからが知らないから読みたかったのに。

本書では多くの、いな、多すぎるほど引用文があり、実に読みにくい。
小説ではなく、史伝と言ったほうが適切。
今後、永岡氏の本は敬遠しそうだ。






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