2008年04月 第266冊
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東直巳 「残光」 ハルキ文庫
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これ、ものすご面白かった。
久々に寝る間も惜しんで、読んで読んで読み続けた。
こういうのに当たるから、読書ってやめられない。
何十冊に一冊だけど、たまらなくハマル本が来る。
最後は風呂に漬かりながら、のぼせ上がりそうになりつつ読了。
実は「フリージア」という本の続編だそうで、これを読んでいない。
だからいきなりこれを読んでも楽しめましたよ!という実証になった
わけですが、ときどき過去の話を説明しつつ回想するもんだから、
ヘンだなと思っていたがやっぱり前作はあった。
この「フリージア」も面白いそうだから、早速入手活動開始だ。
東野圭吾や伊坂幸太郎は陽の目を見てるのに、なんで東直巳は今一歩
大ブレイクしないのだ?
東直巳、読んでいない人は是非、読んで欲しい。
この人の舞台は、大体が北海道。
便利屋、やくざ、警察、記者などが卍がらみになって秘密を知った少年と
彼を助ける男を中心に話はグイグイ進む。
伏線が見事で、ちょっとしたエピソードや情景描写の一端に描かれた些事が、
思わぬトコロで浮かび上がる爽快さ。
この人の本、読んだのが7冊目なんだけど、全て当たってるのがコワイ。