2012年04月 第507冊
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岳真也 「悪女たちの残酷史」 講談社+α新書
残酷ドキュメントもの、というジャンルがある。
有名なものでは桐生操が文庫新書で乱発しているし、
書店の歴史コーナーには少なからずオドロオドロシイ
残酷モノや処刑モノ書物が並ぶ。
そんなおぞましいもの、見たくもない!と思う人もいるだろうけど、
売れているから売り続けられているんだし、読む人が多いから何冊も
似たような類似本が生まれている。
本書内容も歴代の残酷モノを踏襲しているが、
古代ローマ時代や中国皇帝モノの範疇を超えて、
「女性」に特化し古代から現代まで幅広く網羅されている。
アグリッピナ、エリザベート・バートリ、ジンガ、メアリ・スチューダー、
ベラ・レンツィ、妲己、呂后、則天武后、サロメ、メッサリーナ、王妃マルゴ、
カテリーナ・スフォルツァ、クレオパトラ、イザボー・ド・バヴィエール、
エリザベス1世、西太后、メアリ・スチュアート、マリー・アントワネット、
マリリン・モンロー、ダイアナ・スペンサー。
上記が採り上げられた女性たちだが、「え?何でダイアナさんが?」
と思いますよね。
かなり信じられない、信じ難い内容が書かれています。
歴史上有名な王妃や王女は勿論、市井の殺人鬼まで
入り乱れて書かれています。
文書は解り易く、読みやすく、一点に絞ることなく
女性のプロフィールや経歴も抑えられており、
あっという間に読めてしまいます。
かなり残酷な内容なので、大手出版社の新書で
普通に売られているわけで、時代も変わったなぁ
と思いました。
ちなみに著者は、私は勉強不足だったんですが、
沢山の本を出している小説家、主に歴史・時代小説家でした。