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2014年5月 第647冊
副田護 「翔ける旭日旗」 コアラブックス(童夢舎新書)
副田護 「翔ける旭日旗」 コアラブックス(童夢舎新書)

安定した筆力、信頼できる想像力、共感できる想定論。
副田護の本は「太平洋戦争49の謎」「オーストラリア本土作戦」と来て、
本書で3冊目ですが、全く気に入りました。

現在、副田護の本を収集しており、8割方完了しております。

私には悪い癖があり、数冊読んで気に入って、且つその著者が
あまり有名でないと、将来収集するのが苦労すると予想してしまい、
全作品収集してしまうんです。

南條範夫なんかその悪例で、三十年前だったらあちこちの古本屋で
沢山見かけたのに、今じゃ文庫本ならまだしも、単行本の古いやつなんて
滅多にお目にかかれない。

お陰で、南條の文庫本は全冊集まりましたが、
単行本は、半分も収集できてません。

二十年くらい南條本を探していると言うのに!です。
ネット収集したら効率化するのですが、ロマンが無い、
コストが高い、のでやってません。

さて、本書は戦術シミュレーション小説です。
太平洋戦争で、「もし」こうだったらどうだろう?
というジャンルです。

海戦編と陸戦編に分かれています。
全23シミュレーションから成っていますが、興味深いお題は以下の通り。

・真珠湾攻撃通告がもし間に合っていたら?
・ミッドウェー海戦に連合艦隊が総力出撃したら?
・ハワイ占領作戦発令!日本陸海軍、奇襲成功ス!
・航空兵力重視作戦でノモンハン事変を解決!
・南九州・日南海岸一帯に米軍五十万の将兵が上陸!
・ゲリラ戦から毒ガスまで持久戦法に米軍苦戦す!

当時の幕僚・参謀の無能を、痛烈に批判しています。
ただし、当時実在した指揮官や武器だけでIFを創り上げています。

最終的には米軍に押されて行きますが、どうせ負けるにしても
ここまでは一矢報いれたのではいか?というのが本書の主旨です。







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